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個人事業主の方が自己破産をする場合

  • 文責:弁護士 湯沢和紘
  • 最終更新日:2021年3月8日

1 個人事業主の自己破産

個人事業主の場合には、給与所得者の場合より財産関係が複雑になることが少なくありません。

例えば売掛金の回収の必要が生じる場合があったり、従業員を雇っている場合には給与・退職金の支払い等も考慮しなければならなかったりします。

事務所や工場内の備品等の処分が問題になることもあります。

このように、個人事業主の自己破産は、給与所得者の自己破産よりも注意すべき点が増えることになるのが通常といえます。

2 原則管財事件として処理される

給与所得者等の場合には、財産状況、収入支出の状況、借入原因等の諸事情に大きな問題がなければ、「同時廃止」という比較的簡略化された裁判手続きによって免責決定を得られる可能性があります。

これに対し、個人事業主の場合には、横浜地裁を含む多くの裁判所において、原則として「管財事件」として取り扱われる運用になっています。

「管財事件」というのは、裁判所から選任された「破産管財人」が手続きに関与し、破産を認めてよいか等を判断するにあたっての調査等が必要となる手続類型です。

個人事業主の場合、事業のための借入か個人の借入かの切り分けが容易ではないことや、支出も事業にかかわるものか否か不明瞭なことが想定されることから、自己破産を認めてよいか慎重な判断が求められます。

そのため、よほどの事情がない限り、通常は管財事件となります。

3 事業継続の可能性

個人事業主の場合、その後の生活再建についても考えておく必要があります。

ブラックリストに載ったとしても、自己破産手続による資格制限を受ける職種を除けば、通常給与所得者の生活が大きく変わることは多くありません。

しかし、ブラックリストに載ると、原則として融資を受けることはできないため手元現金を確保することは簡単ではなくなります。

また、自己破産手続きをすることで、リースで使用している備品等が利用できなくなる等の支障もあります。

結果として、業態によっては事業継続が困難となる場合があるため、別の仕事を得るなどの準備が必要となる場合があります。

場合によっては、自己破産の申し立てをする前に新たな仕事を得てから手続きを進めた方がよい場合等もあります。

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